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Raspberry PiをUSBキーボードもディスプレイも使わずにセットアップする方法

[2013.12.31 改訂]

Raspberry PiにはOSがインストールされていないので、ディスクイメージを書き込んだSDカードを作成し、自力でインストール作業を行う必要がある。
一般的なRaspberry Piの解説記事では、当たり前のようにUSBキーボードとディスプレイを使用しているが、このご時世、Bluetoothキーボードならまだしも、USB接続のキーボードを持っている人の方が珍しいのではないだろうか。
そこで、ここでは、USBキーボードもHDMI接続のディスプレイも一切使わず、MacのターミナルのみでRaspberry Piを設定し、SSHログインする方法を解説したい。

  1. Raspberry Piのサイトから、Raspbian “wheezy”の最新版をダウンロードする。

    Raspberry Piのサイトでは、New Out Of Box Software(NOOBS)の使用が推奨されている。
    NOOBSにはRaspbian、Pidoraなど複数のOSがあらかじめバンドルされていて、初回起動時にHDMIケーブルで接続したディスプレイ上でOSを選択するだけでインストールが可能な仕組みになっている。
    キーボードとディスプレイが使用可能な環境ではNOOBSを使うのが最も簡単だが、今回はそもそもどちらとも手元にないのでNOOBSは使用できない。
    また、NOOBSには複数のOSが含まれるためサイズが大きくダウンロードにも時間がかかる。

  2. MacにSDカードをセットする。(2GB以上の容量のカードが必要。)

ターミナル
1
$ df -h

手元の環境では、/dev/disk1s1がSDカードだった。
1でダウンロードし解凍したディスクイメージをSDカードに書き込む。(pathなどは適宜読み替えてください。)

ターミナル
1
2
$ sudo diskutil unmount /dev/disk1s1
$ sudo dd bs=1m if=2013-12-20-wheezy-raspbian.img of=/dev/rdisk1

以上で書き込み完了。
手元の環境では数分要した。

  1. MacからSDカードを取り出し、Raspberry PiのSDカードスロットに挿す。

  2. Ethernetケーブルを接続する。

  3. Raspberry Piにmicro USBケーブルを挿し通電を開始する。

  4. Raspberry Piへのログイン。

    電源が投入されてしばらく経つとDHCPが機能し、Raspberry Piがネットワーク上に現れる。
    そのままでは割り振られたIPアドレスがわからないので、お使いのルーター等にログインしRasberry PiのIPアドレスを探す。
    調べたところ今回は192.168.1.15が割り振られていた。

    さっそくターミナルからSSHでログインしてみよう。
    Raspberry Piのデフォルトのユーザー名は「pi」

ターミナル
1
$ ssh pi@192.168.1.15

※固定IPを割り振ると便利です。
参考:Raspberry Piに固定IPアドレスを割り振る方法

パスワードを求められる。
デフォルトのパスワードには「raspberry」が設定されているので入力してログイン。

初期設定編につづく…

講談社ブルーバックスからRaspberry Piの本が出ました。
とても参考になります。
Raspberry Piで学ぶ電子工作 超小型コンピュータで電子回路を制御する
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